2017年年頭あいさつ――反グローバリズムを乗り越え

2017年01月05日

昨年末のクリスマスイブの日、慧眼鋭い30年来の旧知を尋ねる機会がありました。その席で話題になったのは、その旧知が主催した27年前のクリスマスパーティでの出来事でした。当時、東欧では共産党政権が次々と崩壊しており、最後まで抵抗していたルーマニアのチャウシェスクが宮殿を追われたというニュースが、そのパーティ会場に飛び込んできたのです。参加者にはジャーナリストなどもいて、緊迫した状況を刻々と伝える報道に皆が聞き入ってしまい、準備した余興などが中止になってしまいました。

パーティの余興は中止になったものの、このニュース自体は、東西冷戦の終結、自由主義の勝利を伝え、日本と世界に輝かしい未来をもたらすように思えました。その後、世界は豊かさを求めてグローバル経済にひた走ります。インターネットはそれを支える技術となり、そのインターネットが豊かな知識社会、知恵社会をもたらしました。27年前のクリスマスに抱いた期待は、多くが実現されました。あやとりもその恩恵にあずかり、この生業を営ませていただいております。

しかし、今回、旧知と話し合ったのは、昨今の世界に広がる反グローバリズムの動きです。グローバル化は競争を激化させ、変化のスピードを早め、一夜にして没落するリスクを生み出したがゆえに、多くの人が嫌悪を感じる存在になってしまいました。グローバル化に嫌悪感を持たれるならば、それに続くインターネットや知識社会、知恵社会にも嫌悪感を持たれる事態を考慮せざるを得ません。




かつて、筑紫哲也は「ネットの情報は便所の落書き」と揶揄しました。その落書き以下の記事で上場企業が金儲けをしていたという年末のニュースに、呆れる以上に、ネットへの反感を生み出さないかと心配しています。もちろん当社のような小さな会社にできることはほとんどないのかもしれません。しかし、正確な情報、有益な知識、優れた知恵の発信をお手伝いするという役割は、反グローバリズムの動きを乗り越え、人々に受け入れられ続けると信じ、真摯に取り組んでまいります。

どうぞ本年もよろしくお願いいたします。
Posted by あやとりいくた at 15:21Comments(0)エッセイ

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あやとりいくた
合同会社あやとりのCEO/プロデューサー生田明子。SEOなんて言葉が日本でなじみがないころから検索エンジンでの上位表示実験を繰り返し、ノウハウを集積。日本でOverture、Adwardsの広告募集がはじまってまもなく出稿した経験を持つ。組織戦略に基づくWeb戦略立案を得意とする。大規模開発から個人事業まで幅広く支援。
1988年PC9801を触り始め、1995年にはインターネットの仕事にかかわっていました。資格は簿記2級、普通自動車免許、PADIオープン・ウォーター・ダイバーライセンスしかありませんが、実務経験は本当にハンパありません!あと司馬遼太郎と堺屋太一が大好き!な暇さえあれば読書な毎日


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