誰のためのサイトなのか?

2012年04月04日

新年度になりました。長くこの業界にいますと、悪習と言っても、いいほど、予算の切れ目という自社の都合に合わせて、サイト構築、サイトリニューアルを考える企業さんが多いのが実態で戸惑うことがあります。

誰のためのサイトなのか?

「年度の広告予算が余るので、その予算でなんとかしたい」とか、「新年度で役員が変わったので、イメージを刷新したい」それもリニューアルのひとつのきっかけに違いないのですが、あまりに計画性がなく、成功に結びつかないと経験上から言えます。この場合、リニューアルすること、サイトをつくることが目的になってしまい、なんのためにサイトをツールとして使うのか?誰のためのサイトなのか?このリニューアルをもって何を達成すべきなのかがわからなくなってしまい、投資対効果の薄い無駄使いになる可能性が大きいのです。

日ごろから私たちが訴えているようにWebサイトは企業活動を端的に表すものとして、経営計画、事業計画に則っていなければなりません。そもそも自分たちの事業は、その市場の中でどういう位置づけにあり、どんなニーズをもった方にお客様になっていただくのか?そのお客様に何を対価として提供することで利益を上げていくのかを冷静に鑑みて、

・なにを伝えるべきなのか?
・なにをお知らせしたらその方は自分たちのお客さんになってくださるのか?
・その方たちはネット上のどこにいつ何時ごろあらわれるのか?
・その方たちは何を求めて何を検索しているのか?

を調べ、検討する必要があります。

それらを考えず予算があるから、役員(部長)が変わったから、前任者のイメージを払しょくしたいなどと思い付きだけでリニューアルしたところで、上記のいずれも調べず無計画に表の化粧だけを変えても中身が伴っていなければ、大海に手漕ぎボートに水も食料も積まず、天気予報も調べずに乗り出すようなものです。

現在、星の数ほどのWebサイトがひしめき合い、検索需要のあるキーワードでの検索結果上位、TwitterやFacebookで話題にされるために壮絶な戦いが日々繰り広げられています。大手ですら予算をかけたところで、それらがうまくいくことは少なく苦労している中、中小が無計画に大海に乗り出したところで、体力がもつわけがないのです。

自分たちの得意な事業は、ネット上でどんなことを求めているお客さんにいちばんフィットしますか?そのお客さんたちは何を求めてネット上で情報検索していますか?その方たちに何を伝えれば顧客になってくださる可能性がありますか?

想像力を働かせ、検索需要を細かく分析し、検索需要のあるキーワードで検索したときにどんな企業がライバルになりますか?

ぜひ、そこを調べてから、サイトのリニューアルを始めましょう。

参考 ⇒ 事業計画同期型Webサイト構築とは?


同じカテゴリー(エッセイ)の記事
Posted by あやとりいくた at 09:10│Comments(0)エッセイ
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

お気軽にお問い合わせください。

電話053-482-8715

お問い合わせフォーム
最近のコメント
プロフィール
あやとりいくた
合同会社あやとりのCEO/プロデューサー生田明子。SEOなんて言葉が日本でなじみがないころから検索エンジンでの上位表示実験を繰り返し、ノウハウを集積。日本でOverture、Adwardsの広告募集がはじまってまもなく出稿した経験を持つ。組織戦略に基づくWeb戦略立案を得意とする。大規模開発から個人事業まで幅広く支援。
1988年PC9801を触り始め、1995年にはインターネットの仕事にかかわっていました。資格は簿記2級、普通自動車免許、PADIオープン・ウォーター・ダイバーライセンスしかありませんが、実務経験は本当にハンパありません!あと司馬遼太郎と堺屋太一が大好き!な暇さえあれば読書な毎日


公式サイトはこちら
お問い合わせ・資料請求
アクセス
< 2024年04月 >
S M T W T F S
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
QRコード
QRCODE
削除
誰のためのサイトなのか?
    コメント(0)