2018年年頭あいさつ――文章力を問われる時代
2018年01月10日
あなたは文章力に自信がありますか?
お正月は、趣味の乗馬と身のまわりの片づけを除けば、ゆったりと静かな時間を過ごせたかと思っています。静かな時間を過ごせたのは、来客もなく、天気が穏やかだっただけでなく、我が家にテレビがないのも理由だと思います。
かつてテレビがあったころは、習慣的に電源を入れっぱなしにしてしまい、四六時中テレビからの映像と音声が流れていました。しかしインターネットの普及によって、テレビの情報端末としての価値低下を機会に、数年前に廃止してしまいました。やめた直後は静けさに違和感も感じましたが、今ではすっかり慣れました。
その静かな環境でさまざまな人のブログやSNSを読みながら感じたことは、文字情報の正確性とそれを表現する文章力の必要性です。インターネットの普及によって、世の中には本当に多くの文字情報があふれています。政治家や評論家はもちろんのこと、タレントやお笑い芸人までSNSというメディアを持った結果、米国トランプ大統領や元モーニング娘。の辻希美さんなどの事例を出すまでもなく、言質を取り合う「文章力戦争」といっても過言ではない時代になりました。
日本語は「話し言葉」と「書き言葉」の乖離が大きく、正しい内容を読み手にきちんと伝えるために頭を悩ませることがしばしばあります。さらに、話し言葉では、声の大きさやテンポなどのノンバーバルと呼ばれる情報によって相手の状況を知り、こちらの意向を伝えることができますが、書き言葉では、それを文章だけで表現しなければなりません。
仕事でのコミュニケーションが、会議や電話からメールやビジネスチャットツールなどに移行する中、問われるのは文章力です。管理職研修やマネジメント研修に注力している企業であっても、文章力をおざなりにしている会社も多かったことを思い出します。あやとりでは、社員の文章力向上のために研修をおこなっていますが、さらにさらに高めていかなければと感じました。
――そんなことを考えた新年でありました。どうぞ本年もよろしくお願いいたします。
合同会社あやとり 代表 生田 明子
2017年年頭あいさつ――反グローバリズムを乗り越え
2017年01月05日
パーティの余興は中止になったものの、このニュース自体は、東西冷戦の終結、自由主義の勝利を伝え、日本と世界に輝かしい未来をもたらすように思えました。その後、世界は豊かさを求めてグローバル経済にひた走ります。インターネットはそれを支える技術となり、そのインターネットが豊かな知識社会、知恵社会をもたらしました。27年前のクリスマスに抱いた期待は、多くが実現されました。あやとりもその恩恵にあずかり、この生業を営ませていただいております。
しかし、今回、旧知と話し合ったのは、昨今の世界に広がる反グローバリズムの動きです。グローバル化は競争を激化させ、変化のスピードを早め、一夜にして没落するリスクを生み出したがゆえに、多くの人が嫌悪を感じる存在になってしまいました。グローバル化に嫌悪感を持たれるならば、それに続くインターネットや知識社会、知恵社会にも嫌悪感を持たれる事態を考慮せざるを得ません。
かつて、筑紫哲也は「ネットの情報は便所の落書き」と揶揄しました。その落書き以下の記事で上場企業が金儲けをしていたという年末のニュースに、呆れる以上に、ネットへの反感を生み出さないかと心配しています。もちろん当社のような小さな会社にできることはほとんどないのかもしれません。しかし、正確な情報、有益な知識、優れた知恵の発信をお手伝いするという役割は、反グローバリズムの動きを乗り越え、人々に受け入れられ続けると信じ、真摯に取り組んでまいります。
どうぞ本年もよろしくお願いいたします。
広告非表示プランがなくなって
2016年05月01日